助産師会館に保管されている2点をご紹介します。一つ目は「乳児体重計」として使われていたバネばかりと児を載せる台です。昭和26年までは尺貫法で母子手帳・分娩台帳も記載していました。メートル法に移り変わるなか日常生活の言葉としては、まだまだ尺貫法が使われていたそうです。「お肉100匁( モンメ) 買うてきて」という言葉が使われていたそうです。このバネばかりは昭和17年に購入したと聞いています。このバネばかりは尺貫法が使われていますが、この写真の他に尺貫法とメートル法の両方が記載された貴重なバネばかりも助産師会に保管されています。1匁(モンメ)が3.75g 1貫(カン)3.75kg
2024.01.01
「大阪府の産婆は語る 大切な お産の話」序文より引用します。この世の中に産聲ほど簡単でありながら複雑な意義のこもったものはない。人生への第1聲であるからその産まれた子の幸も不幸もこのうちにこもる。神秘的といへばこれほど神秘的なことはなく、私たちは厳粛にこれを考へつづけるのみだ。そして産婆はこの神聖な仕事にたづさはる最初の働き手である。天職といふが中にも助産はとりわけ尊いことは誰にもうなづけよう。*「産聲」の意味は赤ん坊が生まれたとき、最初にあげる泣き声のこと
2024.01.01
著者 佐久間兼信 出版日 大正7年初版産婆学教科書、予備論》『大正時代に初版され、昭和16 年に発行された教科書の基本編。試験や実践で活かせる内容で、産婆の職責・素質・心得や、数学・解剖生理学・消毒法が書かれている。特に解剖生理学の妊娠に関する部分は、専門性が高く、私達の先輩が先進的な教育を受けていたという事が分かり、大変誇りに思える一冊です。ぜひ、現代の教科書と読み比べてみて下さい。』《産婆学教科書、正常妊娠》『産婆学教科書の正常妊娠編で、妊娠の定義や胎児の成長・診察方法・妊婦指導について書かれている。図解が多く、分かりやすいのが特徴です。医療機器に頼らない診断方法などが、詳細に書かれていて、その技術は現代の私達の参考になり、妊娠出産に関する新しい発見があるのではないかと思います。』
2024.01.01